2011年02月26日
川俣晶の縁側歴史と文化歴史資料館巡り total 4178 count

烏山川若林駅支流(仮称)跡・北原白秋住居跡

Written By: 川俣 晶連絡先

 ある日、世田谷線の車窓から何やら水路跡っぽい道が見えました。若林は何回も歩いていますが、駅東側のみです。西の方はさっぱりです。そして、西の方に何かありげでした。というわけで、確認に行ってきました。

机上の検討 §

 確認行の前に行ったのが机上の検討です。カシミール3Dによる標高データの確認と、gooo地図の昭和20年代の航空写真で検討した結果、確かに若林駅西方に烏山川の支流が存在していなければおかしい、という結論に達しました。

現地にて §

 現地では、世田谷通り近くと推定される水源までかなり痕跡が残っていることが分かりました。

  • 烏山川から駅までは柵で立ち入れない細長い土地がほぼ全域で残っている
  • 駅の上下ホーム双方に下に水路があったらしい遺構が見える
  • 駅南側ホームの外側に不自然な土地境界が見える
  • 駅から道を隔てた向かい側に不自然な細い空き地が見える
  • 多少駅から離れたところから、世田谷通りまで緑道が存在する
  • 駅の北側には銭湯が存在する
  • 緑道が世田谷通りに突き当たった向かい側はGS
  • 緑道にはやたらマンホールが多い箇所がある

 というわけで、ほとんど真っ黒。水路跡でしょう。

 水源地はGSのあたりと推定してみました。(不確か)

推定径路 §

三軒茶屋方面ホームの下 §

三軒茶屋方面ホームの下

マンホールだらけ §

マンホールだらけ

左右はどちらも標高が高い §

左右はどちらも標高が高い

緑道終点 §

緑道終点

北原白秋住居跡 §

 終点近くに北原白秋住居跡という説明板も立っていました。そういう場所らしいです。北原白秋のエッセイなどに住居周辺のことを書いたものがあるのだろうか。

感想 §

 やたら多くの遺構が残っていました。これこそ「さイコウ」に燃える状況です。問題は、世田谷線からはほどんと見えないので見落としてしまうこと。ちなみに最初に気付いた道はどうも水路跡ではないような感じです。推定よりももっと駅に近い位置、というか駅の真下でした。